旧統一教会、19年越しで名称変更のなぞ 下村文科相在任中に突如実現(東京新聞TOKYOweb)
2022.07.26
安倍晋三元首相銃撃事件にからみ、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治の関連が問題化する中、そもそもなぜ「旧」統一教会となったのか、をめぐる疑問が浮上した。旧統一教会側は1997年に名称変更を当時の文部省(現文部科学省)文化庁に相談したものの、同庁は水際で拒否。以降、名称変更は認められてこなかったが、2015年の下村博文文科相時代に突如、変更が認められた。いったい何があったのか。(特別報道部・宮畑譲、中山岳)

2015年2月、衆院予算委で答弁する安倍首相㊧と下村文科相(いずれも当時)
◆1997年の申請拒否が前例だったが…
97年、旧統一教会が求めた名称の変更を断ったのが、当時、文化庁で宗務課長を務めていた元文科次官の前川喜平氏だ。その前川氏が25日、「こちら特報部」の取材に応じた。
「いくつも訴訟を起こされ、社会的に問題がある宗教法人。そして、その実態は変わっていなかった。『申請されても認められない。申請しないでください』と伝えて断った」。前川氏が振り返る。名称を変更するには、社団法人などの定款に当たる規則を変えなければならない。申請があり、問題がなければ、文化庁が認める形を取る。
この申請拒否が前例になり、そのまま18年が過ぎた2015年に突如、旧統一教会の名称変更が持ち上がった。文科審議官に就いていた前川氏は、文化庁の宗務課長が報告に来たことを覚えている。規則の変更は文化部長が決裁する。しかし、これまでの判断を覆して名称変更を認めるとは尋常ではない。
2022年7月26日東京新聞TOKYOweb掲載記事より引用
https://www.tokyo-np.co.jp/article/191892