【詳報】「知らない」連発の下村博文氏 証人喚問求められると「そもそも偽証していない」 森喜朗元首相の関与は…(東京新聞TOKYOweb)
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、衆院の政治倫理審査会では18日午後、安倍派の下村博文元文部科学相が説明に立った。
下村氏は安倍派の5人の有力者「5人衆」と距離があるとされ、党内から「何かを暴露するかも」と警戒されたキーマン。だが、政倫審では「知らなかった」「分からない」と、自らに責任がないかのような発言を繰り返した。
派閥から所属議員側へのキックバック(還流)は、なぜ復活したのか。裏金作りについて、安倍派に影響力を持つ森喜朗元首相の関与はあったのか。何度も追及された下村氏は、何と答えたのか。(デジタル編集部、政治部)
◆15:21 「裏金として何かに使用した事実はない」

衆院政治倫理審査会で弁明する下村博文元文部科学相=18日、国会で(代表撮影)
下村氏は冒頭の弁明で、自身が代表を務める自民党支部の政治資金収支報告書に、安倍派からのパーティー収入のキックバック分を記載していなかったことについて「国民の皆さま方に多大なる不信と疑念をいだかせてしまった。心より謝罪する」と陳謝した。
下村氏は派閥パーティー券について、毎年ノルマ分のみを販売することを目標にしていたため、2018年はノルマ超過が発生しなかったが、新型コロナ禍でパーティー規模が縮小されたことでノルマが半減した19年以降、22年までの4年間で計476万円の不記載があったと説明した。
超過分は専用口座や現金で区別して管理し、使うことなく保管していたとして、「いわゆる裏金として何かに使用した事実はなかったことは明らかだ」と強調。ノルマ超過分がキックバックされていたことや、それを事務所で管理していたことは「当時は知らなかった」と述べた。
◆15:26 「安倍元首相の中止指示で、初めて還流を知った」
2018年1月から19年9月まで、安倍派の事務総長だった下村氏。「会計には全く関与しておらず、清和研(安倍派)の収支報告書について相談を受けたり指示したことはなかった」と説明し、キックバックの事実は22年4月に、会長の安倍晋三元首相から中止の指示があって初めて知ったとした。
キックバックが中止されず継続となった経緯については、2022年7月に安倍氏が死去した後に「派閥の事務局において、これまでの慣行に則って還付が行われたと思う」と語った。下村氏は当時、安倍派の会長代理だったが、「派閥の事務局に指示したり了承したりしたことはない」と強調した。

衆院政治倫理審査会で一礼する下村博文氏=18日、国会で(代表撮影)
自身の収支報告書不記載は、安倍派事務局からの問い合わせがあり「秘書に確認した昨年(2023年)の暮れ以降」に把握したという。
2024年3月18日東京新聞TOKYOweb掲載記事より引用
https://www.tokyo-np.co.jp/article/315367